水なしオフセット印刷


印刷する際、色(インキ)を付ける部分と付けない部分が出てきます。従来のオフセット印刷は、水が油性インキをはじく性質を利用した方式です。
そのため、刷版製造工程では強アルカリ現像廃液、印刷工程では有害物質を含む「湿し水」が発生しています。
「水なし印刷」の場合、刷版製造工程では現像液の代わりに水道水を使う「水現像方式」により現像処理後の排水は下水に流すことができ、印刷工程では水なし印刷の刷版表面のシリコンゴム層がインキをはじくので、「湿し水」を一切使用せず環境に対してクリーンな印刷が実現できます。
また、水によるインキのにじみがないため、クリアに再現され細部の線なども高い再現性が保証され、水による変動要素が少ないことが高品質を実現しています。

水なしオフセット印刷仕組み

水なし高精細印刷の表現

商品細部(ディティール)の表現力向上
単位面積あたりの網点数が増えることで解像度が高くなります。
これにより、絵柄の輪郭や模様等のより細かな部分の調子までも表現でき、よりリアルで質感の高い表現が可能です。
線数
ロゼッタパターンの解消
網点自身が微細化するため、異なる色の網点間の規則的な配置・重なりから発生する独自の模様=ロゼッタを感じなくなります。仕上がり面から、1枚薄皮が取れたようにすっきりとした画像が得られ、これまで表現できなかった対象物の質感までリアルに再現できます。

 

ロゼッタパターンの解消

水なしオフセット印刷機

水なしオフセット印刷機
水なしオフセット印刷

水なし印刷認定マーク(バタフライマーク)は、環境問題に熱心に取り組みつつ、品質の高い印刷物を製造している印刷会社と、その印刷物に対して支給されます。

この制度は『日本WPA(日本水なし印刷協会)』が運営しています。